2012年1月25日水曜日

ビッグデータ

JR東日本子会社が2億件のビッグデータで商品開発、「移動中に飲む水」訴求

田村修・代表取締役社長は「列車に乗る前にミネラルウオーターを買って移動中に飲むという行動は意外だった。新しいコンセプトの有効性を裏付けるのにビッグデータが役立った」と話した。

JR東日本と名のつく会社の社長は、電車に乗ったことないんだね。というわけではないだろう。そもそも、それが意外と思っているんなら、駅のホームでなんで自動販売機あるんだよ。

ビッグデータをとった限りは活用しないといけない。とはいっても大したことができない。それでも、何とかひねり出し、大げさに言って、活用したということにする。大変だねぇ。

といっても、自分も人のことは言えない。時間もしくはお金をかけて何かをすると、何の役にも立たなかった、無駄だった、とは言いづらい。というか、そんなこと上司に言うとろくなことにはならない。でも、その報告の結果、横展開とかされて増殖していくと、申し訳ない気持ちでいっぱいになるよな。難しいところだ。

2012年1月24日火曜日

食べログでのステマ

食べログで業者がやらせレビューを書いていた問題が大きくなり、ステルスマーケティングの話題が広がっている。

食べログにしろ、アマゾンのレビューにしろ、一般人の書き込みがそんなに信頼がおけないのはあたりまえだし、関係者が書いていたり、業者が書いていたり、そういうことはあるだろうな、とみんな思っているはずで、問題はそのこと自身ではないだろう。

あてにならない(かもしれない)とみんなが思っているものでも、おもしろいことに、普及すればそれなりに権威を持つ。単純に言えば、誰かをお店に連れて行って失敗した場合、「食べログでは高評価だったんですけどねぇ」と言い訳すれば、なんとなく許されてしまうということだ。

雑誌も同じようなものだ。しょせん、広告費など何らかの利益を得た上で店の紹介をする。でも、雑誌がそれなりに権威を持っていれば、雑誌で紹介されていた、みたいなのでなんとなく許される。

そもそもみんながあるだろうと思っていたものが、やっぱりね、ということなので、あまり状況は変わらないように感じられる。しかし、一方で、言い訳として使いにくくなったのは事実だろう。今回の件でどれだけ権威が傷つき、どう回復していくのか、気になるところだ。

また、そのようなことを考えていると、どうやってみんなの言い訳を作ってあげられるか、の重要性は何らかのサービスを考える参考になる。

au one Marketが通知領域に広告

Twitterでは、au one Marketが通知領域に広告を出し始めたことが話題になっている。

広告が出るような機種もあります、という話なら、それを買わなければいい、ですむのであるが、バージョンアップでこれまでは出なかったスマートフォンでもでるとなると話は別。

やはり、android搭載の機種は、デジタル機器に詳しくない人には、まだすすめられる状況にはないということだ。もうしばらくは、iPhoneかガラケーの中から考えるしかない。そうはいっても、ガラケーはメーカー各社どこも力が入ってなく、店に行くとスマートフォンをすすめてくるような状況で、なかなかいい買い換え候補を考えるのは難しい。人に聞かれたときは、できるだけ今使っている携帯を長く使うこと、と答えるのが最善の策。

2012年1月5日木曜日

どうしてCDコピー代行サービスはないのか

私的使用のためのCDをコピーすることは許されている。レンタルCDのコピーすることでさえも許されている。そして、実際レンタルCDを利用する多くの人はPCなのかCD-Rなのか何らか返却前にコピーしているだろう。それなら、本人に代行してCDをコピーしてデータをもらえれば楽である。

なぜ、そのようなサービスはないのか。

ビジネス上の課題もあるだろうが、大きな問題は違法だからである。私的使用のためのコピーは、あくまでもその個人でやることが前提である。

30条1項 著作権の目的となつている著作物(以下この款において単に「著作物」という。) は、個人的に又は家庭内その他これに準ずる限られた範囲内において使用すること(以下「私的使用」という。)を目的とするときは、次に掲げる場合を除き、 その使用する者が複製することができる。

法律は上記のようになっている。「使用する者が」の範囲が難しい。文字通り読めば、本人しか駄目なのかあ、という気がするが、実際は、本人の代わりに家族が行った場合はおそらく問題なしと解釈され、代行業は駄目と解釈される。じゃあ、その違いは何よ、となるのだが、ラインが明確でないのが法律の難しいところで、裁判になれば争点になる場所だ。明確に書くことが求められる技術仕様書などに慣れ親しんでいる人には非常にわかりづらく感じられるところでもある。

自炊代行で提訴が行われている。

東野圭吾氏ら作家7人、書籍スキャン“自炊”代行業者を提訴

これも解釈としては同じだ。だから、自炊代行業者は裁判になれば負けるだろう。

一方でCDでは起こらなかったことが、本では起こることが興味深い。自分が知らないだけである(or あった)のだろうか。本のコピーの方が手間はかかるとはいえ、CDも結構手間だ。それに、CDレンタルもしくはCDの中古販売と連携すれば、実物の移動なしでデータだけでやりとりできるため、非常に手間が減るはず。

昔 (今もか...) WinMXやWinnyなどでmp3ファイルの違法配信があり、現時点ではiTunes Storeなどの適法な音楽配信もある。音楽に関しては法リスクをとるほどビジネス的なうまみがなかったということだろうか。出版社とレコード会社の規模の違いからくる恐ろしさの違いか。ネットの普及などからくる時代の違いか。

WPSの脆弱性

無線LAN設定の「WPS」に脆弱性

WPSは、Wi-Fi Allianceが策定した無線LANの接続設定を簡単に行うための規格で、機器のボタンを押す「プッシュボタン認証モード」と、4〜8桁の暗証番号を利用する「個人暗証番号(PIN)認証モード」がある。

今回はこの後者の方の脆弱性で、多くの人は前者を使っていることを考えると、影響範囲は狭そうだ。

脆弱性の存在を公表した研究者によれば、8桁の暗証番号であっても実際には1万1000通りの組み合わせを試行するだけで十分なため、すべての組み合わせを試すブルートフォース攻撃が可能になるという。

しかし、ここの部分はどういう意味か。なぜ、8桁なのに1億とおりではないのか。

WPSのプロトコルのEAP-NACKメッセージで、前半部分(4桁)が正しいかどうかを判定する方法がある。そして、最後1桁はチェックサムである。つまり、最初の4桁を決めるのに、1万通り。次の3桁を決めるのに、1000通り。そして、最後の1桁は算出できるので確認不要。ということで、11000通りか。なるほど。

1回の失敗で5秒入力を受け付けないようにしていたとしても、55000秒=15時間程度。なぜ、Wi-Fiアライアンスが策定しているのに、こんなプロトコルになってしまったのだろうか。

オンキヨーPC

オンキヨー、量販店向けPCを「一時的に休止」

プレイヤーが多すぎるPC業界。いつ止めるかと思われていたONKYOがPCを一時的に休止したようだ。直販については続けるようだが、エプソンのように一定の地位を築くことができるのだろうか。そもそもオンキヨーのPCは誰が買っているのだろうか。オンキヨーだから買う、といった忠誠度の高いユーザーはあまりいない気がするし、高音質と言われてもPCだしなあ。

日本でのWindowsPCの今後は

本田雅一のクロスオーバーデジタル:2012年のPC業界を占う

Windows 8タブレットの開発メーカーは絞り込まれる

2011年9月末の段階で、この中に含まれていたのは東芝のみ。技術力や開発力、商品企画力などは考慮されておらず、グローバルでの販売シェアによって決められており、筆者の知る限り、ソニーや富士通は含まれていなかった。

Microsoftは開発メーカーをしぼる戦略をとっている。Microsoftは昔からタブレット型端末をやっていたにも関わらず、AppleやGoogleを追いかける立場になってしまった。垂直統合とは言わないまでも、ある程度一体になって、とがったモデルを作っていこうとしているのだろう。さて、ソニーと富士通はどうなっていくのだろうか。仲間に入れてもらえるように動いているんだろうとは思うが。この記事では、Ultrabookへも広がる可能性を論じている。

PCメーカーはいい提案ができず、PCは行き詰まっている。各メーカーは、多くの技術を持っていて、新たな発想を持っている人もいるはずなのに、従来路線から大きくはずすことができず、外部のロードマップにのるしかない状況の陥っている。この状況であれば、もっと直接的にMicrosoftが関わっていった方がおもしろいものが作れるのではないか、と考えると楽しみではある。

Googleアカウントをどうするか

新たな付加価値と事業創造で「ダムパイプ」にはならない——NTTドコモ 辻村副社長に聞く

Googleアカウントについて興味深い記事。

1つは「Googleアカウントを使わない方式」でAndroidスマートフォンを使っていただくというものです。これだとGmailやGoogle MapsなどGoogleのサービスは利用できなくなってしまいますが、ドコモでもspモードメールや地図アプリなど類似のサービスは用意しています。

その方向性はどこまで探れるんだろうか。スマートフォンの各メーカーは、Androidの最新版を早く手に入れるなどのために、Googleの言うことは聞かなければしかたがない状況。その状況下でGoogleのサービスを利用しない、はありえるのだろうか。
やり方次第といえばやり方次第。だから検討を進めているのだろう。

そして、もう1つの方向性は、“Googleアカウントの取得から管理までをドコモが一括してサポートする”というものです。

契約上の問題もややこしいし、パスワード変更をユーザーがGoogleに直接しないようにしないといけなかったりと考えると、Googleと密に連携して実現することになるんだろう。

Docomoのスマートフォンを買うと、店舗によっては店頭でGoogleアカウントとパスワードを紙に書かされたりするらしいが、そういう対応では問題が多すぎる。

どうしてガラパゴス化するのか

“スマートフォン主流時代”にどう取り組むか——NTTドコモ 辻村副社長に聞く

私どもの基本的な考え方は、「お客様が使いやすいカスタマイゼーションがいかにできるか」という部分にあります。今のスマートフォンの売れ行きを見ていても、日本市場に最適化された“全部入り”は強い。

NTT docomoの戦略としては、垂直統合で価値を出すしかない。そう考えると、全部入りを押していくのは王道。変なことせずにGalaxy Nexusを出したのは決断だなあ。

しかし、日本向けのカスタマイズができないとなると、どうしても“品ぞろえの1つ”としてしか扱えないとも考えています。

品ぞろえの1つ、として出したのかもしれないが、そのような機種の方が売れてしまうと考え直さないといけなくなる。宣伝や販促などさまざまな方法でその方向には行かないようにするんだろうけど。

spモードの問題

メールアドレスが置き換わってしまうなどの問題がおきたNTT docomoのspモード。


高木浩光氏のサイトでまとめられている

すごいな、問題が明確に書かれていてわかりやすい。最後には、

spモードが目指すところはそもそも技術論的に無理があるのではないか。今一度、技術者の声に耳を傾け、根本から考え直す勇気を持ってはどうだろうか。

とまとめられている。NTT docomoは安全性については割り切っている部分もあるのだろう。注意喚起に書かれている内容だけであれば、NTT docomoの責任にならずにすむ気がする。NTT docomoがこのことについてユーザーに伝えようとすべきだとは思うが。